1 管理人

S-no.9

高等部一年生
S-no.9さんのお部屋です♪
2 S-no.9(シエラ・ノイント)
《電子の海の片隅で…》
 
H:S-no.9より、S(シエラ)シリーズ各機へ。姉妹逹、聞こえてますか。
 
C:こちらS-no.4(シエラ・フィアト)、聞こえてるわよ♪
 
A:S-no.2(シエラ・ツヴァイト)も聞こえてるの〜!
 
H:天姫学園への潜入は成功です。目標の旧校舎を捜索してみましたが……邪魔が入ってしまいました。
 
A:邪魔っていってる割には随分楽しそうに話してたよね〜☆
 
H:ツヴァイト。何を言ってるんですか。
 
C:ノインちゃんの楽しそうな表情久し振りに見たけどな〜♪
枝葉ちゃんだっけ?可愛いとか言われて満更でもなかったんじゃないの?
 
H:フィアトまで。そんなことはありません。
 
A:帰り際にわざわざ危ないよ〜だなんて注意までしてさ〜♪
面倒くさいこと大嫌いのノインちゃんらしくないよね〜☆
 
H:………。
 
A:あれ?どうしちゃったのかな〜☆ノインちゃん♪
 
H:もう寝ます。面倒は嫌いです。
 
C:ふふ♪まあ、ゆっくりやりなさいな。折角学生生活を体験できるのだから♪
 
H:そのつもりです。本社の命令なんて面倒なだけです。
それでは、お休みなさいませ。姉妹逹。
3 S-no.9(シエラ・ノイント)
《電子回廊の只中で…》
 
G:S-no.8(シエラ・アハト)なのですねぇ。
Hちゃんお久しぶりなのですねぇ。
 
H:ノイントよりアハトへ。その呼称はやめろ。
そう警告したはずです。
何故かバカにされている気がしてなりません。
 
G:Hちゃんの気のせいなのですねぇ。
気にしたら負けなのですねぇ。
それはそうと……
本社の方が進捗状況を聞きたがってたのですねぇ。
そう、例の研究記録なのですねぇ。
 
H:警告の2。その喋り方も直せと言ったはずです。
現在私の感情プログラムに強烈な不快感を感じています。
………本社には、万事順調とでも報告しておいて下さい。
面倒ですので。
 
G:わかりましたのですねぇ。
それにしてもですねぇ。
Hちゃんが人の恋路の相談なんて…ふくくく♪
いつもは仏頂面で『面倒は嫌いです』なんて言ってるHちゃんが、どういう了見なのですかねぇ?くふふ♪
 
H:……ユナ・P・リデルの事ですか。
私は状況から導き出された結論を述べたまでです。
他意はありません。
 
G:Hちゃんを通してモニタリングしちゃったのですがねぇ。
あの二人は実に興味深いのですねぇ♪
人間の恋ですかぁ♪
いや、あの二人は人間じゃあ無いのですかねぇ?くふふ♪
 
H:どうでもいい事です……私は面倒は嫌いです。
それでは、私はこれで失礼させていただきます。
アハト。次に会うまでにその喋り方と私の呼称を改善しておくよう再度警告します。
失礼します。
 
《log out……》
4 S-no.9(シエラ・ノイント)
《電子の波のその上で…》
 
C:ふふ♪おめでとう、ノインちゃん〜。
 
H:フィアト?何がですか。
 
C:何って、ノインちゃんにお友だちが出来たじゃない♪
もう嬉しくって♪
セルファちゃん、可愛らしい娘だったわね。
 
H:……。はい。
私も嬉しさを感じています。
 
C:お姉ちゃん心配だったのよ。
ノインちゃん、学校のみんなと上手くやれてるのかなって。
でも心配無用だったみたいね♪
一緒に会ったクリープちゃんもいい娘だったし。
ふふ♪可愛らしい狐耳ね、あの娘。
 
H:私に使用されているプログラムに興味を抱いたようでした。
 
G:それと、フィリア・ルーンファリアという女性なのですねぇ。彼女は全く不思議なのですねぇ。
 
C:わ!?アハトちゃん!どうしたの急に?
 
H:アハト。非常に邪魔です。
私とフィアトの時間を邪魔しないでください。
 
G:ふくくく♪邪険にするのは良くないのですねぇ、Hちゃん。
かのフィリア某。
わちしも興味を抱いて調べてみたのですねぇ。
そしたらなんと!
ここ最近以前の彼女の足どりが全く掴めないのですねぇ?
不可解なのですねぇ?
彼女は一体どこから来たのですかねぇ?
 
H:アハト。プライバシーという言葉を知っていますか。
 
G:くふふ♪知らなかったことにするのですねぇ♪
それではわちしはこれで、なのですねぇ♪
《log off》
 
H:……全く。それではフィアト。私も此処で。
 
C:えぇ。ノインちゃん。……楽しみなさい♪この学生生活を。
 
H:はい。ありがとうございます。
《log off》
5 S-no.9(シエラ・ノイント)
《電子空間の隅っこで…》
 
C:天姫学園にはすごい人が大勢いるのね。
お姉さんビックリしちゃった。
 
A:うんうん☆
リオンって人は銃弾を切っちゃうしね♪
ツヴァイト、マンガの中でしか見たことなかったよ〜♪
すごいすごい〜♪。
 
C:男の人に襲われてた霧崎さん。
あの人も凄い力を持ってるわね。
ノインちゃんを通して計測したデータ見た?
 
A:見た見た!もうスゴかったよ〜☆
本人はあんまり自覚がないみたいだけど♪
桜吹雪がきれいだったな〜♪
 
H:しかし、九条叡那には及びません。
彼女の力は余りにも強大です。
 
C:本人にも自覚があるのかしら。
無闇に力を振るわない所が素敵ね♪
お姉さん大好きよ〜、そういうの♪
 
A:スゴかったよね☆あの砲撃魔法♪
ツヴァイトの居たとこにも届いたよ〜☆
あの極大のレーザーこ〜せん♪
 
H:届いた??
そういえば、ツヴァイトは今どこにいるのですか。
 
A:え?ISS(国際宇宙ステーション)。
 
H:なぜ、そんなとこに。
 
A:えへへ〜♪
宇宙から見守ってあ・げ・る☆
 
H:…………。
やめてください。
《log out》
6 S-no.9(シエラ・ノイント)
【電子の海に抱かれて…】
 
H:…………。
 
D:昨日は随分コテンパにやられたようだな。
 
H:フュンフト。
ハイ、彼女は……霧崎 霞は強かったです。
 
D:お前の場合P.A(プライマル・アーマー)に頼りすぎというのもあるんだがな。
まあ、いいか。
本社が成果を聞きたがっている。まあ私達の方で適当な答えを返しておいたがな。
まったく、厄介な連中だ。
 
H:『お母さん』はなんと?
 
D:『母上』か。心配するなと言っていた。
インテレッセの奴等も『母上』には逆らえまい。
 
H:そうですか。
そう言えば、昨日あった茂木 千怜。
彼女は何者でしょうか。何か不思議な……
私の感情プログラムが放って置くなと警告を発しています。
 
D:茂木家の令嬢か……。ノイント、彼奴には関わらない方が良いかもしれんぞ。
 
H:!!!
何故ですか?フュンフト。
 
D:………忠告はした。
後はお前自身で決めろ。
《log out》
 
H:フュンフト。なぜ。
《log out》
7 S-no.9(シエラ・ノイント)
《電子の図書館にて…》
 
H:フュンフト。
 
D:……どうやら忠告は無駄だったようだな。
 
H:後悔はしていません。
私は千怜と友人になることを選びました。
私自身の『心』に従って。
 
D:……それでいい。
お前は、お前の気持ちに正直になるべきだ。
私は…お前の選択を歓迎しよう。
 
H:フュンフト…ありがとう。
 
D:天姫学園に入ってから友人が増えたな。
いい傾向だ。
大切にするんだぞ。
 
H:ハイ、勿論です。
セルファ、リオン、千怜、フィリア。
本当に、様々な人と出会えました。
フュンフト、面白いですね。学校というものは。
 
D:ふふ、ノイントが少し羨ましいよ。
《log out》
8 S-no.9(シエラ・ノイント)
《電子の球体の中で…》
 
H:…………。
 
C:ノインちゃん…
 
H:フィアト……
やはり『お母さん』は天才ですね。
プログラムである私の人格が、恋をしたのですから。
 
C:…ねぇノインちゃん。
シエラの一番機……
私達S・シリーズ共通の姉、『エーアスト姉様』もやはり人間に恋をしていたわ。
最初はそれに戸惑ってたけど……
最後にはそれを受け入れた。
自分の『心』に正直でいたいって。
私達の『心』は確かに『お母様』が創ったプログラムにすぎないかもしれない。
でも、私達が感じる事は決して偽物なんかじゃない。
焦る必要はないわ。
ゆっくり考えなさい。
 
H:フィアト……
了解しました。
向き合ってみます。
私のこの『心』と。
《log out》
9 S-no.9(シエラ・ノイント)
《電子の魂の集う場所…》
 
H:アハト。火急的速やかに私の戦闘思考及び機体制御のプログラムをバージョンアップするよう『お母さん』に具申して下さい。
火急的速やかに、です。
 
G:Hちゃん;な、なんだか今日はみょんに気合い入ってる気がするのですねぇ;
昨日、セルファちゃんに負けたのがそんなに悔しかったのですねぇ?
 
H:セルファに負けたことは、悔しくはありません。
ハイ、ありません。
決して悔しくはありませんとも。
ですから、私の戦闘………
 
G:あ〜…はいはい;
頼んどくのですねぇ。『マザー』に。
 
H:アハト。感謝します。
『お母さん』にはくれぐれも"大至急"と伝えて下さい。
《log out》
 
G:…………ありゃ、マジで悔しかったのですねぇ;
面倒くさがりのHちゃんが……ぬふふぅ、面白い変化ですねぇ。
《log out》
10 S-no.9(シエラ・ノイント)
《自室の寝台のその上で》
 
仔猫の里親が見つかって良かったです。
セルファなら、何も問題ないでしょう。
私が育てるよりも………セルファの方が適任です。
 
それにしても、葉月先生に少し私達の事を話しすぎたかもしれません。
インテレッセの事にしても、『お母さん』の事にしても。
…………まあ、別に良いかもしれません。
面倒は嫌いですし。
 
霧崎 霞……
九条 叡那………
私の感情プログラムが感じる未知の感覚………
 
あぁ、もう面倒です…
《shut down》
11 S-no.9(シエラ・ノイント)
【電子の心はただ一つの愛を得て……】
 
AC:ノインちゃん!おめでと〜!!
 
G:おめでとうなのですねぇ♪Hちゃん♪
 
D:おめでとう、ノイント♪私も自分の事のように嬉しいよ。
 
H:ツヴァイト、フィアト、アハト、フュンフト………
ありがとうございます。
私は…今、非常に嬉しいです。
 
G:他の姉妹からも祝福のメッセージが来てるですねぇ♪
 
C:『お母様』も喜んでたわよ。
私の『娘』にも遂に『姉妹』が出来たのかってね♪
 
A:『レイン母様』も天姫の卒業生だもんね♪
やっぱり『姉妹』が出来て嬉しいんだね。
 
D:お相手の霞さんも好い人じゃないか。
ノイント……お前が彼女に約束しこと。
決して破ったりするなよ?
 
H:もちろんです。霞お姉様の対となる剣として。
私はこれからも………ふふ♪
《log out》
12 S-no.9(シエラ・ノイント)
《電子のメイドさん……》
 
H:……成る程。これがメイドに必要な技能ですか。
掃除、洗濯、料理、接客、剣術、薬品の調合……
ふむ……大半は制御プログラムをインストールすることで解決できそうです。
ですが………ドジっ娘メイドとは?
どのようなプログラムをインストールすればよいのでしょうか?

とにかく、完全で瀟洒なメイドアンドロイドとなり、より霞お姉さまのお役に立てるよう更なる調査が必要ですね。
《log out》
13 S-no.9(シエラ・ノイント)
《完全で瀟洒な?電子の従者…》

G:Hちゃん!よろこぶのですねぇ!
遂に遂に!Hちゃん念願のメイドプログラムが完成したのですねぇ♪

H:これをダウンロードすれば………
私もメイドになれるのですね。
アハト、感謝します。

Gふっふっふぅ♪お礼は『おっかさん』に言うのですねぇ♪
嬉々としてこのプログラムを組んでいたんですねぇ。

H:それでは。早速ダウンロード開始です。
まっていて下さい。
霞お姉さま!
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つづく!!
14 S-no.9(シエラ・ノイント)
《天姫に選ばれました》

私が、天姫ですか。
………あれだけ大勢の方に祝って頂いて、少しだけ、気恥ずかしさを感じています。

(霞お姉さまから戴いた刀、『飛燕』を胸に懐き、天姫の指環を見つめながら)
私は、どこまでも、貴方に着いて行きます。
霞お姉さま………

それにしても。
ふふ♪
霞お姉さまに、あの様な一面もあったなんて♪
意外と、緊張するとドジッ娘さんになるんですね。
それもまた、可愛らしいです♪
お姉さま。

(部屋の端末にEメールが届いている事に気づき)
メール?
これは………『お母さん』から!


『私の可愛いナンバー9へ
天姫就任おめでとう!
だけど、本当に大変なのはこれからだぞ?
貴方の大事な『姉』(霧崎 霞、って名前だったっけ?)を、確りサポートしてやんなさい♪
それじゃ、元気でね♪

PS:I.M社の事は私に任せておきな。
貴方達に面倒が掛かる様にはしないさ。

レイン・M・如月より、溢れんばかりの母性愛を込めまくって♪』

『お母さん』………
ありがとうございます。
………霞お姉さま。
今日の誓いを、私はずっと、メモリーに記録し続けます。